「アカメが斬る!」全24話視聴完了

原作が雑誌連載中という事で、国家転覆、革命成就までは描かないだろうと思っていたところに、きっちり新政権誕生前夜まで展開させたシリーズ構成ぶりにまず賛辞を。少年皇帝のギロチン処刑まで思い切って入れた点も、革命派を絶対正義にはしないために必要だったとすら言える。
最終話のAパートはアカメ対エスデスという革命派と体制派のエース同士の決闘で丁々発止の殺陣をたっぷりと見せていたが、それは自由意志対自然感情という構図をテーマとした制作の総決算でもあり、その後のBパートではその帰結としてのアカメの自ら荷なった重責を、単純な白黒がつけられない含みを持たせてエピローグへと流す。完璧な最終話だった。
シリーズ通して(特にアクション動画、コンテ)一定のレベルを保った作画、テーマの生々しさにジェンダー性を超えてこたえたキャストの熱演、作品内容に沿いながらポップスとしても成立させたテーマソング一連と、プロデュース時からの気骨が伝わってくる良いアニメだった。ショック描写で気をひくB級判定を下して、序盤で視聴を切らないで正解だった。