時を生きる種族

『時間』というテーマをめぐっての思考実験色が強いアンソロジームアコックの表題作は小説という言葉のみで綾なす芸術の本領発揮という具合で、これぞSFという醍醐味がある。詩情というかビジュアル的に華麗なのはライバーの「地獄堕ちの朝」。映画のダイジェストを観ているかのように画が浮かんでくる。