バルテュス回顧展を京都で観てきた。『コメルス・サンタンドレ小路』のような緊張感に満ちた作品も来ていてほしかった気もするが、少女をモデルとしたものや風景画を中心に構成することで、バルテュスの古典に倣ったマチエールの柔らかさ、構成力の確かさからくる強い存在感が絵画そのものから直接に感じ取れる展覧会になっていたと思う。眼福。