うっちー5LDK/チャリ行き東海道

うっちー5LDK

うっちー5LDK

チャリ行き東海道

チャリ行き東海道

個人出版レーベル(と思われる)の同人誌的な距離感の近しさや、価格設定のお値打ちさに惹かれて購入。作者、なかせよしみ氏の作品は初見。基本的に定規を使わないフリーハンドな画風がほっこりと暖かく、短編連作「うっちー5LDK」における技術と人間性のマッチングへの視点の奥深さともどもにさりげないオリジナリティが感じられた。「チャリ行き東海道」は単発の短編で24頁構成と少ないが、突貫的に連休5日を使って野宿ありの京都→東京の輪行記(ロードタイプとママチャリの中間に位置するような自転車を使っているのが自分にとってより興味深かった)。予期せぬハプニングであり作品構成上のトッピングでもある、浜松の地場祭りの深夜に遭遇した出来事に関する記述が非常に読ませる。オススメです。