ブラッドベリ、自作を語る

ブラッドベリ、自作を語る

ブラッドベリ、自作を語る

おそらく数ヶ月に及ぶ長い期間に収録されたインタヴュー集。幼少時の記憶から、未来の宇宙技術への希望、ハリウッド時代の仕事の様子や小説を制作するにあたっての具体的な手法などを縦横無尽に語るが、飄々として悠然たるブラッドベリ節によって取り散らかった印象は読んでいてなかった。色々と混沌はあれども、世界はそれでも素晴らしいと肯定する彼一流の人生観に、視野を広げられる思い。母親がつくったスープを飲んで「すばらしかった」と慨嘆したところ兄に「それをいうなら美味しかった、だろ」と指摘されたけどそうじゃないんだよね--という少年時代のエピソードが非常に印象的。