「つり球」第5話『へこたれてジャーキング』

ノイタミナならではのゆったり構成により、なかなか主人公ユキの心が晴れるまでが長かった(とはいえただ一人の家族である祖母の入院を不安に思ったり寂しがったりする等身大としての男子高校生描写そのものは悪く無かった)が、この回ではハルや夏樹との仲良し釣りトリオがようやく固まり、夏の江ノ島の明るい海や時間によって刻々と色を変える空、屋外でBGMのように鳴る虫の音などがスタンダードな青春ストーリーを盛り上げておりその爽やかさは、これまでなんとなく視聴を続けてきた身にはご褒美のようなカタルシスそのものだった。また、ひそやかにセールスポイントに入っていると思われる友情と互換可能なBL濃度も少しずつ高められてきているのも、女性視聴者のはしくれとして萌えて、いや燃えてきた…!!