- 作者: 福満しげゆき
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/05/21
- メディア: コミック
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最初の掲載誌が青林工藝舎のアックスだったという事で、もっとバイオレンスなムードの作品かと思っていたけれど、暴力描写は必要最低限。主人公側が当初は属する自警団内での各々の参加動機、スタンスが様々でそれ自体がテーマであるような観も。内部抗争のオチは着いているようでありどっちらけのようでもあるが、演出としてのクライマックスは主人公の一人『僕(ぼく)』が後輩メンバーをタコ殴りにするシーンで、その描写に行き着く流れが秀逸。というか最高に笑った。ユーモアこそが、まさに地上で最良なものですね。それを教えてくれる福満先生の漫画が私はやはり好きだ。
あと、短編時代にも異彩を放っていた風采の上がらなさに反して異様に身体能力が高いおじさんキャラのガンカタ=アクション(でも得物は二丁トンカチ)も大きな見所というか、そのオリジナリティあふれる爽快さは必見。