鋼の錬金術師FA#10

エドたちの良きおじちゃん的存在であり、マスタング大佐の掛け替えのない補佐役であったヒューズ中佐がラスト一派に殺害されるお話。抵抗こそしたけどわりかしあっさり殺されてしまってたが、ヒューズって錬金術師じゃなかったんだね。葬式の愁嘆場よりもまだ何も知らされておらず車中で談笑中のエドたちという描写の方が個人的には重みを感じた。エドやアルはこれから社会への組し方を選んでいかなければいけないという苦さに似たもの。ヒューズのごとく中庸で飄々とした態度で家庭愛をモットーとした生き方、大佐とおなじく魂に反する矛盾を抱きつつも組織に積極的に馴化する道、スカーのある種運命の必然的に体制打破のために邁進する業、ラストやエンヴィー達のただ破壊のために行動する法。…今シリーズにおいては、まだまだ兄弟は自分たちの進む方向やスタンスがつかめていないという事が手にとるように分かり、共感が易しいつくりになっていると思う。