キスダムR#26(終)

佐藤英一監督自身の脚本によるアンコール回。R版ボーナストラックであり、シリーズエクストラ(奇しくも同じく今年、タイムラグを経て新刊が出た「新しい太陽の書」シリーズと「新しい太陽のウールス」の関係のようだ…ってこれと比べると怒られるか)。ハッピーエンドとしての数年後を、乃亜を視点主役として描く。乃亜がネクロワールドへの探求を続けている理由として、復興中の世界のエネルギー不足という設定が付けられていたけど、一体あの異次元から何をどう得ようというんだろうな… という疑問が湧くツメの甘さはご愛嬌。あとしもべ二人の盆踊りが演出として機能しきれてなかったのもご愛嬌…いや、でも個人的には彼女らの再登場は本筋自体とあまり関係してなくても嬉しかったけど。そしてシュウだけでなく七生も救われたのも目出度かった。…でもあれは贔屓目にみてもシュウ8割七生2割って感じだ。それと、由乃の心理具合がよく分からなかったのは惜しいことに最後まで。彼女は何だったんだろうな。どういう宇宙の生まれなんだろう。…まあそんなこんなで、厳しい状況の中でも投げやりにならなかったスタッフの皆様にお疲れ様と言いたいし、リニューアル版として放映企画が立った経緯に感謝したいです。半年間、無心に面白かったわ。ほんとに。B級にもいいとことがあるんだって初めて心から思えた体験だったかもしれない。そういう自分の気持ちとオマケコーナーの鼎談での“観る人の反応があって完成する番組”という監督発言とがリンクしてわりと感慨深くもなったし。あと最後の最後で黒字に白抜きで『結局、Rって何だったんでしょうね…』という誰ともしれないコメントも完璧すぎます…!