PERSONA - trinity soul -#18

「沈む夢」:これは設定明かし回としてはかなり良い出来。ちゃんと演出上の見せ場も盛り込める余地のある脚本になってる印象。身体が死亡してペルソナに精神を喰わせることで生きながらえた稀也、その娘で悩める孤独な魂を無意識に入り込んで操ることで一まとめに取り込み続ける赤い服の少女(キャスト判明。能登麻美子はこういう冥さを秘めたミステリアスな役がベストだと思うな)。戌井にも慎たちにまだ隠している情報がありそうだし、状況はまだまだ混沌としている。それにしても今回の夢の描写は、記憶のコラージュでできあがっていることがきちんと念頭に置かれているためにリアルな感触を伴っていた。特に遊園地の係員の台詞『次の方どうぞー』をブリッジとした場面転換がすばらしい。慎は赤い服の少女の記憶投影によって映子死亡の経緯を追体験して、洵は自分が心の奥で結祈との身体の共有や他人との交流(態度がよそよそしいものに逆戻りしたのが証だと思う)を疎ましく思っていたことを知らされ、兄弟の関係はまた新しい局面を迎えた。もしかしたら結祈の精神を残して洵もまた赤い服の少女に取り込まれたのかもしれないし、次回ではあるいは諒が姿を変えて現実に戻ってくるのかも?