神霊狩#20

「ちょっ……分かれば話すっっ…違っ」笑った。キレた信は公安の人でも怖いんだな。背高いしね。でも下ろし髪と不ぞろいな櫛りんご(形に切った梨)イイネー。都父と太郎の抜け魂を喝破一発しりぞける憲子の意外なシャーマン力など、今回も緊迫した中に散りばめられたユーモアがいい味出してる。鳳は中国系アメリカ国籍(日本語はペラペラなんだけど。母親が日本人とかだろうか)の多重スパイで、その助手であったパンク風青年(『「ブラッドミュージック」の主人公を気取って』って。テッド・チャンだったっけ。それかグレッグ・ベアだったかな)はやっぱり実在する人間であったと判明。国土交通省で働く都の母に鶴の一声をかけたというのは、士郎ワールドでいうところの宮内庁霊能局からの手引きだろうか。しかし主人公三人とも、さりげなく少年から青年らしくなった。特にいい描写だと思ったのはマサユキ。父と同じ土俵に立とうという粘り強さにじんときた。でもあの後、他人の家に取り残された道男はちょっと困ったでしょうな。さてパンクの暴走によってダムに放流されたバイオイド(ゴーストがあるんだからやっぱり生物だよな)も気がかりだけど、脳に退行的な器質変化がみえてしまってるのに慌ててない平田先生がすごく心配。あ、玲音声の水先案内人は、スーパーエゴ、超自我じゃないかな。つまるところ太郎自身ともいえる。(追記:声が女性な事からいえば、むしろアニマ-男性が持つ女性的資質のパーソナリティ化-の方かも。都に恋する自分を受け入れられ、姉や母への距離感を適正に持つことができたゆえによりよくアニマと付き合えるようになったって事…)