あらやだ、書影まだだわ。チャイナドレスのリリーがめさんこ色っぽ美しいのに。しかし連載がネットコンテンツに移ったというし「
グレイトフルデッド」と酷似したラストシチュエーションといい、あるいはこれが最終巻なのかもなあ。というわけで気が早くも総括すれば、ストーリー密度は前作の方が高かったと思う。が、ほとんど騙し絵のようにすら錯覚してくるスタイル至上主義の作画は繰り返し眺めたくなる中毒性があるし、
時代考証のお楽しみもふんだんに盛り込まれている。今巻でのミクロラプトルの女王様(とことん強い女が好きな作者だ)の最後の決断に見られるようなドライな視点も徹底していて心憎い。が、いかんせん。やっぱり一般受けはのぞみづらい作風だなと。あるいは多少の読者への妥協という道も一考すべき時点かなとかも思う。とはいえ、グロさが半端なかったりヒロインのモチベーションの基本が絶望だったりする前作よりかは、まだしもライトな方向に舵きりしている気配はすでにあるんだけどね。
