少女コゼット#32

「あの日の面影」:エポニーヌが明確に主役として描かれた思い切った趣向の回。コゼットは善良すぎてのっぺらとしたキャラクターになりがちなので、陰影の深いエポニーヌの方がより現代的にみえるのはしょうがないことなのかもと改めて感じた。それにしてもマブーフ老人の庭で水を撒くエポニーヌというシーンの印象的だったこと。恋をする少女の生き生きとした心情の余すことない演出が動画上でもしっかり働いていた見事な出来でした。そしてここでお約束の文言を。マリウス氏ね(笑)…たとえばあれがクールフェラックだったとしたら、もうちょっとエポニーヌに親身になって寝床の心配とかしてやってると思うんだけど(まあその余禄もがっちりつかむだろうけど)。そしてエポニーヌに視聴者の感情移入を集めたところで、コゼットへのわだかまりが瞬時に燃焼する(人形カトリーヌにも役目があったということかと膝を打った)展開。ああ無情。