テレビ最速放送と同時にUst配信という興行の先端さ、畑違いの脚本家とのコラボ力が前向きに出た異色ぶりとが巧みに絡み合って人気が爆発していく様がネットで見物していて非常にダイナミックで楽しく、視聴者の一端を担って一体感を味わえたのも良い思い出となった。まちがいなく今年のアニメシーンを語るに欠かせない番組。頭身が高めなキャラクターに時にリアルな心情を発露させるシリアスさと、ストーリー構成含みでのスラップスティックすれすれの軽快なセリフの掛け合いといった風合いの違うテイストを、ごった煮のように摂り入れた様子からは打ち合わせ風景の熱気が見えてくるよう。アクションに目を凝らすマニア性をあえて薄めてあるように思える点さえも、いちげん客にやさしい美点に見えてくるほど。とにかく雰囲気のよい快作だった。
