神霊狩#2

OPでふわあっと太郎と同じ空間に浮かんで飛んでゆく猫かわいい。猫は幽世<かくりょ>を日常的に見ている動物だとはよく言われますね。さて本編の方は主人公の少年三人をつなぐ過去の誘拐事件の説明。しかし被害者である太郎の記憶によれば、それは正体不明の巨人によって起こされたものだと…。単なる脳機能のいたずら(同じく記憶の中の姿である姉もまた小学生ながら太郎の視点からは巨きく見えていた)か、あるいは土地に根付くオカルティックな事象か。シーンによって霊がところどころ姿を現すけれど、それが見慣れているはずのものが変容していくシークエンスで描かれるので不気味さ倍増。しかし主観と客観との境目は音響を主とした演出(まるで水中のように声がこもる箇所は、脳内を血液がめぐる“音”をイメージしていると思われる)でちゃんと付けられているので見ていて混乱はない。それにしても、動くとチャーミングさが増すキャラクターデザインである。人形のようにデフォルメされたプラスティック・タッチがリアルな仕草を付けられることで、官能的にさえ見えてくる。マニアックである。