2020年6月に観た映画まとめ

囚われた国家 (’19 アメリカ/監督:ルパート・ワイアット)

陰謀ものSF。個人ひとりひとりが、つかみどころのない国家権力にどう立ち向かっていくかがテーマになっていて、その描きぶりや演出趣向の渋さがなかなか好みだった。ただ、華に欠ける部分は多々あって、少々印象に残りにくいところはある。でもそういう部分も嫌いじゃない。異星人の姿の見せ方は威圧感と恐怖をよく煽っていた。

 

デッド・ドント・ダイ (’19 スウェーデンアメリカ/監督:ジム・ジャームッシュ)

視終わった時の気分はカラックスの「ホーリー・モーターズ」と同じだった。こういう時、どんな顔をすればいいかわからないの。ふざけているなーとも思うオチだが、現実がこうまであたまわるい展開のこの20年代、これはこれで真摯に製作された映画かもしれない。キャストたちはみんなキュートで良かった。あと森林を横切る幹線道路沿いの暮らしの、和みと倦怠感の同居した雰囲気とか。