2020年4月に観た映画まとめ

テリー・ギリアムドン・キホーテ ('18 イギリス・スペイン・ポルトガル/監督:テリー・ギリアム)

邦題は直訳の「ドン・キホーテを殺した男」で良かったんじゃないかな。映画制作がいかにエゴイスティックな本質に満ちた行いであるかへの皮相な視点が明確に表現されて。時間軸の交え方はやや冗長。もっとテンポよく脚本を構成できたのではと思ったりした。コメディ的には、鈍器をふりあげる男のシーンが笑えた。あと辺境の場末でのわびしい見世物小屋の印象深さ。

 

ロングデイズ・ジャーニー  この世の涯てへ ('18 中国・フランス/監督:ビー・ガン)

2D版を鑑賞。こちらもどうもシナリオの筋がつかみづらい。ただ、作品そのものが夢という泡でこしらえられているような不思議な感触なので、それが持ち味になっているかといえばその通りだと思う。それにしても後半からの夜市のシーンは素晴らしい。こういう夢を誰しもが一度は見ているのではないだろうか。観客がお互い無意識で繋がるような感覚。