ブラック・クランズマン ('18 アメリカ/監督:スパイク・リー)
ヒロインがメガネをかけていたのが、なかなかアメリカ映画として斬新だと思ったぐらいで自分にはリー監督の演出傾向はあまり合ってないのかもしれない。主人公とタッグを組んで人種差別主義者としてふるまって見せた潜入担当の捜査官の、ユダヤ系という出自からくるジレンマをもっと見たかったところ。
金子文子と朴烈 ('17 韓国/監督:イ・ジュンイク)
劇中で金子が掛けていたメガネがあとから思うと当時には瀟洒すぎるデザインな気がした…というのは瑣末な感想。ただ差別され虐げられていたわけじゃない大正時代の朝鮮人たちの姿が活き活きとしていてそこがまず印象に残る。裁判の皮肉な行く末は史実を題材にしたものならではのビターさ。しかし金子を演じた女優の日本語演技の上手さよ。
<スターチャンネルで視たもの>
KUBO クボ 二本の弦の秘密 ('16 アメリカ/監督:トラヴィス・ナイト)
ストップモーションアニメ作品。世界観のたそがれた感じはいいんだけど、横の広がりが空気としてあまり伝わってこなかった点がやや退屈に思った。クボ少年の眼はもうすこしラウンドな形な方が自然に観られたかな。