2018年6月に観た映画まとめ

イカリエXB-1 デジタル・リマスター版('63 チェコスロバキア/監督:インドゥジヒ・ポラーク)
宇宙船の居住区画、特にプールがある情景は当時としては斬新だったろうなと面白く思ったが、SF特撮映画史という枠組みへの興味や(反映されたであろう)当時の世界情勢への知識がないと、演出テンポがあまり良くない上にストーリーが単純すぎるようにしか感じられず。自分にはあまり響いてこない旧作鑑賞だった。
ザ・シークレットマン('17 アメリカ/監督:ピーター・ランデスマン)
アメリカ史上最大の内部告発者『ディープ・スロート』の正体であるマーク・フェルトの人物像を追った作品。抑制の効いた演出がすばらしく好みだった。ラストシーンの沈黙に示されるように、人生においては言葉にならない衝動によって突き動かされる時がある。それは、のちに自殺したというフェルト夫人の断片的にしか描かれない苦悩とともに永遠の深奥といえる。

Netflixでの鑑賞)ミスト('07 アメリカ/監督:フランク・ダラボン)
異次元への説明、怪獣の見せ方、人物たちの心理表現がどうもテレビ映画ジャンルっぽく感じられて、あまり自分の好みの演出ではなかった。そのためか悲劇のラストもどちらかといえば喜劇のように感じられる。