バルバラ異界

全4巻。近未来の日本、他人の夢に同調する職能を持つ渡会時夫は、恩師から風変わりな仕事を紹介される。それが「バルバラ」と名付けられた異世界で暮らす夢を見ながら七年間眠り続ける少女、青羽の精神にアクセスする始まりだった。
不老不死やカニバリズム、夢と現実との同期といった要素を横軸とすれば、親になりきれない大人の迷い、世界に違和を禁じ得ない子供の憂いが絡み合うドラマが縦軸になり複雑な物語が留まることなく流れ続ける。信じて送り出すことに愛の結実を見つける親たちの決着は、未来を夢みる子供たちの希望へと変わった。