2017年に劇場で観た映画ベストテン

映画館に足を運んで観たのは総計23本。リストは日付の新しい順ですが、多少前後しているかも。

猫が教えてくれたこと(’16 トルコ/監督:チェイダ・トルン)
ソウル・ステーション/パンデミック(’16 韓国/監督:ヨン・サンホ)
セブン・シスターズ(’16 イギリス、アメリカ、フランス、ベルギー/監督:トミー・ウィルコラ)
ブレードランナー2049(’17 アメリカ/監督: ドゥニ・ヴィルヌーヴ
パターソン(’16 アメリカ/監督:ジム・ジャームッシュ)
残像(’16 ポーランド/監督:アンジェイ・ワイダ)
ディストピア パンドラの少女(’16 イギリス/監督:コーム・マッカーシー)
ハートストーン(’16 アイスランドデンマーク/監督:グズムンドゥル・アルナル・グズムンドソン)
変態アニメーションナイト2017(オムニバス)
怪物はささやく(’16 アメリカ・スペイン/監督:フアン・アントニオ・バヨナ)
未来を花束にして(’15 イギリス/監督:サラ・ガヴロン)
Sharing(’14 監督:篠崎誠)
フランコフォニア ルーヴルの記憶(’15 フランス・ドイツ・オランダ/監督:アレクサンドル・ソクーロフ
サラエヴォの銃声(’16 フランス、ボスニア・ヘルツェゴビナ/監督:ダニス・タノヴィッチ)
牯嶺街少年殺人事件(’91 台湾/監督:エドワード・ヤン)
SPRIT(’17 アメリカ/監督:M.ナイト・シャマラン)
お嬢さん(’16 韓国/監督:パク・チャヌク)
夜は短し歩けよ乙女(’17/監督:湯浅政明)
五日物語 3つの王国と3人の女(’15 イタリア、フランス/監督:マッテオ・ガローネ)
ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち(’16 アメリカ/監督:ティム・バートン)
ダゲレオタイプの女(’16 フランス・ベルギー・日本/監督:黒沢清)
エヴォリューション(’15 フランス/監督:ルシール・アザリロビック)
沈黙 サイレンス(’16 アメリカ/監督:マーティン・スコセッシ)


…この中からベストテンを選びます。…

1.ソウル・ステーション/パンデミック(’16 韓国/監督:ヨン・サンホ)
アニメでも演出の空気感はまったく損なわれずに現実社会の写し鏡となっている。現在時点での自分のベスト韓国映画にしてベスト・ゾンビ映画
2.未来を花束にして(’15 イギリス/監督:サラ・ガヴロン)
クライマックスに置いた現実の事件への距離感が抜群のバランス感覚。未来への形のない希望に突き動かされる歩兵(ポーン)の誇りと悲壮。
3.セブン・シスターズ(’16 イギリス、アメリカ、フランス、ベルギー/監督:トミー・ウィルコラ)
姉妹たちが特殊部隊に一瞬の隙をついて逆襲する瞬間のカタルシス、あの泥臭いアクションたまらなかった。
4.サラエヴォの銃声(’16 フランス、ボスニア・ヘルツェゴビナ/監督:ダニス・タノヴィッチ)
表向きだけ保った崩壊寸前のホテルで起こる発砲事件。いつも事のはじまりは後から回想される。無駄を極限まで削ったストイックさがスリルをより際立たせる巧緻な作品。
5.五日物語 3つの王国と3人の女(’15 イタリア、フランス/監督:マッテオ・ガローネ)
人生の長さは五日のごとし。この映画のラストほどの哀切を知らない。怪獣の造形のアナクロさがいっそ典雅で良い。
6.ハートストーン(’16 アイスランドデンマーク/監督:グズムンドゥル・アルナル・グズムンドソン)
夕餉の前、薄闇と玄関の明かりの狭間で少年達は心に爪をかすめあう。若さの堅さと柔らかさに胸を締め付けられる映画。
7.パターソン(’16 アメリカ/監督:ジム・ジャームッシュ)
日常が奇跡だということを今世紀の私たちは知ってしまった。ならば何度でも書きつけるしかない。この世界への愛しさを
8.牯嶺街少年殺人事件<デジタルリマスター版>(’91 台湾/監督:エドワード・ヤン)
光、風、土。
9.ダゲレオタイプの女(’16 フランス・ベルギー・日本/監督:黒沢清)
希望も愛も自分だけの幻想なら、もう車を走らせる場所はどこにも残されていない。そこは亡霊さえも棲めない不毛。
10.沈黙 サイレンス(’16 アメリカ/監督:マーティン・スコセッシ)
息絶えたその時に何かを握らせてくれる伴侶と、外側から浄化してくれる炎の助けを借りて、ようやくそこで信仰の意味を知る。とどろく海の恐ろしさ、さけびつづける草の寂しさ。ほんとにどうしてスコセッシはこんなに日本と日本人を知っているんだ?

・なお、当方地方在住のため封切時期は東京基準から遅れること多数です。