ヒトラーの描いた薔薇

昨年出た日本オリジナル選出の短編集「死の鳥」の好評をうけて再び編まれた傑作集。エリスンの社会評論性がストレートに出た数編の存在が光る。文字の組み合わせにインパクトのある表題作は、ある面で拍子抜けなのだが、それが結果としてテーマを深めることになっているあたり、さすがの豪腕ぶり。