ダンジョン飯

既刊2巻まで。
ロールプレイング・ゲームの体裁を取った基本設定だが、絵画の世界に入り込んで描かれた人物に混じって料理を食べようとするエピソード等はさらに俯瞰して引いた視点であり、連載作としてのアイデアレンジの広さが感じられる。そもそもがダンジョン攻略中にしとめたモンスターを素材に食糧を現地調達しようという発想が包括的であり、そこから語り口を展開していく手際は、緻密さが前面に出てくる寸前で抑制されている画面構成ともども、コントロールが行き届いている。手入れの完璧な芝生のような読み心地。