[漫画]今年出会った漫画5選

第一巻の発行が昨年だったものもいくつかあります
たそがれたかこ(入江喜和)

たそがれたかこ(6) (KCデラックス)

たそがれたかこ(6) (KCデラックス)

45歳、二度目の、いやもしかして初めての青春。形も実りもないからこそ支えになってくれる。そんな恋があってもいいじゃないか。たとえ想う相手が若者で、自分の方はしがない中年女でも。甘いばかりでない展開の中で時にぶははと笑わせてくれる、人生賛歌。
蝶のみちゆき(高浜 寛)
蝶のみちゆき (SPコミックス)

蝶のみちゆき (SPコミックス)

明治、出島も近い長崎の遊郭。泰然としてみえる几帳太夫には誰にも話していない秘密があった。
容赦のない結末が、かえって作品に硬質な輝きを与える。また几帳太夫の美しさは東洋女性の骨格の破綻ない理想化として必見。
螺旋人同時上映(速水螺旋人)
連作である「代書屋レオフリクの,」で顕著なように、ユーモア基調の内側に戦時で生活する人々の信念や希望といった堅牢な側面が根付いてるのが感じられる。私も願わくば、銃弾とびかう中で人々の心をつなぐような文字列を綴り続ける人種でありたい。
トレンチフラワーズ(香深村れん)
トレンチフラワーズ 1 (BUNCH COMICS)

トレンチフラワーズ 1 (BUNCH COMICS)

塹壕戦×メイド部隊×魔法。軍隊の組織としてリアルな面に、地に足の着いた戦術描写、メイド兵士たちのキャラクターの立ち方とマルチプルな魅力の作品。
HaHa(押切蓮介)
モーニング連載。自分にとっての初押切作品。自分の親にも若い頃があったと、その等身大の人物を想像し共感できたときに、第二の親子関係は始まるのでありましょう。エピソードの中で、母が初めての職業として就いたバスガイドが見かけよりずっと辛い業務だとしみじみ述懐するくだりは本当に印象に残った。あと悪運を呼び寄せる血脈回で大笑い。