「ノブナガ・ザ・フール」全24話視聴完了

最初に一つ、心動かされた点を上げておくと、物語の狂言回しの役目をダ・ヴィンチから引き継いだ形のミツヒデが、まるで舞台のスポットライトを浴びる俳優のように朗々と自分の星回りを謳いあげる終盤のシーンは、独自の宿命論を真正面から取り上げていてなかなかドラスティックだった。が、そこまでいく道筋がもう軸がブレブレすぎて毎週視ているにも関わらずまったく理解が追いつかない。さらに致命的だったのは、主人公ノブナガがまったく主体的に動かず、またレスポンスにおいてもなんら突出した面を見せないためキャラクターがまるで立ってない。…タロットカードによる行く末の暗示という要素への興味だけで、視ていたといって過言でないシリーズだった。あと駄目押しするようだが、巨大ロボットものの醍醐味が不思議なほど感じられなかったため、いっそ生身で斬り合いした方が様になったんじゃないのとも思う。