花の詩女 ゴティックメード('12/監督:永野護)

ジャンルは永野護! これはダサいやろ…と思う演出や趣向、台詞も「NAGANO is Only ONE」ですべて合点がいく上に、あまつさえ感極まって落涙までしてしまう(作者が制作には関わらない契約だった劇場版FSSから数十年経ってよもや永野純正ワールドがアニメ化されようとは)ほどの、カルトムービー。こんなの、カドカワ印でないと出来ないバクチ興行やで。すごいもんみしてもろたわ…
作画スタッフが少数精鋭状態という前情報は得ていたので、動画に違和感あるかなとも思っていたけどそれは自分にはなかった。見ようによっては露骨に身内をあててきている挿入歌の用い方も、同様。物語そのものは古典的といえるほどのシンプルな構図と骨格だったのが効を奏していたのかもしれない。とにかく、全編が永野氏の絵。ここだけでほんとにほんまに凄いし、動きのディレクションが、上映時間が短い部分だけ徹底されつくしている。そこもまた通常のアニメ作品から屹立している。