ジョジョの奇妙な冒険

心理状態に合わせてキャラクターの色彩がテクスチャ化する演出が、原作のアート性を高めていて美しい。少年漫画としてスタートした頃の熱気と、その後にシリーズを重ねていって洗練されていったセンスの高さとがどちらも尊重されている上に、悪意に満ちて他者に接しながらも、意志の強さにおいては主人公のジョジョに引けを取らない敵役ディオへの共感を一定量誘う脚本や演出上のアレンジなど、原作へのリスペクトが創造的な方向にまで進んでいるのが見ていて楽しい。これは期待できそう。