地球温暖化による弊害が科学的事実と広く認識されつつある20世紀末より、世界規模の会議が設けられ取り決めが行われている、
環境負荷をより軽くするための「
低炭素社会」への試みをデータを引いて紹介する新書。やや専門色が強く理解が追いつかなかった箇所もあったが、具体的に国と国の間でどういうやり取りが話し合いの場で行われているかなど、具体的に興味を持つ取っ掛かりにはなった。技術革新によって自動車の
排気ガスを減らすことに早くから成功してきた日本にも、あらたなビジネスチャンスは大いにあるとこの本は言う。意識そのものの
イノベーション(新機軸)もこれからは避け得ないという世界趨勢、そもそもが経済の持続的発展とよりエコロジカルな生産活動とは相対するものではないのではないかという提言も力強く感じられた。