「SUPERNATURAL: THE ANIMATION」全22話視聴完了

骨格のリアルなキャラクターデザインにハイコントラストな色彩設計を付けるセンス、時折リリカルな趣向が混じる演出がわりに好みで、ドラマ版からの移植があまり咀嚼されているとは思えない大雑把さのある脚本にあまりしっくりこないエピソードも時折あったものの、淡々と最終話まで視てしまった。感情移入が難しかった一番の要素は、主人公兄弟やその父が、身内以外の人物の不運に対しては心底哀しんでいるように見える描写があまり無かった点。リアルさはあるのかもしれないが、それも踏み込み足らずで生煮え気味。終盤の構成も重要な役回りとなるキャラクターを残り話数が本当に少なくなった段階で登場させるなど、定番を外しているのがわざとなのか意図的でないものなのか判別しかねる。…ただ、そこにむしろ監督を務めたいしづかあつこ氏の今後の展開を期待する伸びしろも感じはするのだが。