月岡芳年 和漢百物語

月岡芳年 和漢百物語 (謎解き浮世絵叢書)

月岡芳年 和漢百物語 (謎解き浮世絵叢書)

浮世絵師としての評価が定まり始める二十代後半の頃の続きものを全図収録。解説文中にもあるとおり『和漢」と銘打ちながらも圧倒的に日本由来のモチーフ比率が高いが、数少ない中国やインドの怪異を題材にしたもの(「華陽夫人」など)のエキゾチックさの印象は鮮烈。日本舞台サイドでは、武人を主役にした構図が多いので有名他作品と印象が似通うものも多いが、後年の芳年によく見られる動体視力を活かしたようなエフェクト表現の片鱗をすでに感じさせる作品も。