機動戦士ガンダムUC3「ラプラスの亡霊」('11/監督:古橋一浩)

うーん、メカアクションも人間ドラマも前2巻にくらべるとあまり奮わない回だった。主人公もヒロインもその行為の動機や情念において周りを固めるメインキャラに負けてしまっているのが原因か。演出焦点のぼやけがやや目立つ。フル・フロンタル搭乗機に連邦の軍人ダグザを目の前で撃たれた主人公が、まず怒りを覚えるのは個人にでなく戦争という状況にであってほしいのだ。なぜならそれがガンダムだから。それにぶっちゃけその人と君ってそこまでは付き合い長くないやん? …でもその後にある成層圏突入シーンは美しいね。バナージは、コクピットで目を閉じてさかさまの機体で落ちていく。戦場の論理に巻き込まれていく精神の姿そのままに。