今年もあと一時間ですぅ

いつも以上に押し迫ってますぅ。さくっと本題に。なお毎度のことながら一般視点抜きの極私的総括です(しかも旧作混じり)。印象のままにしか綴ってませんので、寝言かムニャムニャみたいな感じで読み流すのが吉。
今年の面白かったアニメ:ベスト3は、良かった順に「戦う司書 The Book of Bantorra」「世紀末オカルト学院」「STARDRIVER 輝きのタクト」。タクトが三位なのはまだシリーズが終結してないから。戦う司書は中盤、オカ学は最後が特に佳かった。スタドラは、毎回本当にコンスタントに面白い。安定しているのに新鮮さがいつまでも薄れないという貴重なオリジナルアニメ。他は「青い文学シリーズ」の『走れメロス』編の瑞々しい演出や作画、クール周回遅れではBS11で放送された「喰霊 零」が突き詰めた心理描写で面白かった。OVAもわりかしよく観た年で、「デトロイト・メタル・シティ」に「Halo Legends」、「バットマン ゴッサムナイト」に「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS」とそれぞれ個性的な作風で楽しめた。一時間枠に生まれ変わったノイタミナは「さらい屋五葉」と「四畳半神話大系」という第一弾が異様に充実したラインナップ。ただ、期待していたよりかはそれぞれテーマへの踏み込みが甘い気がしたがそれも枠独自の品位の表われと捉えるべきと考えた。オリジナルアニメでは「HEROMAN」も印象に残っている。これは初めてネット配信でシリーズを通して視たアニメとなった。

今年読んで印象に残った漫画:ジャンプではひいきにしていた「PSYREN」(http://www.amazon.co.jp/PSYREN-%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%83%B3--14-%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%97%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E5%B2%A9%E4%BB%A3-%E4%BF%8A%E6%98%8E/dp/4088701585/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1293805198&sr=8-2)が連載終了。最後は急ぎ足な展開だったとはいえ大団円を迎えられて重畳。残念だった打ち切りは「賢い犬リリエンタール」(http://www.amazon.co.jp/%E8%B3%A2%E3%81%84%E7%8A%AC%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AB-%E5%85%A84%E5%B7%BB-%E5%AE%8C%E7%B5%90%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88-%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%97%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E8%91%A6%E5%8E%9F/dp/B0047GMLIC/ref=sr_1_5?s=books&ie=UTF8&qid=1293805315&sr=1-5)。読切の時よりも輝きが落ちていたのはなぜか。いまだに自分の中でそう感じた答えが出ない。なお、2010年度にジャンプに掲載された読切で最も面白く思ったのは「KIBA&KIBA」(稲垣理一郎&彭傑)。このコンビでまた読んでみたい。モーニングでは今年続々と連載が終わったという印象。「ナースあおい」(http://www.amazon.co.jp/Ns%E2%80%99%E3%81%82%E3%81%8A%E3%81%84%EF%BC%8832%EF%BC%89-%EF%BC%9C%E5%AE%8C%EF%BC%9E-%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0KC-%E3%81%93%E3%81%97%E3%81%AE-%E3%82%8A%E3%82%87%E3%81%86/dp/4063729486/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1293805634&sr=1-1)「ラキア」(http://www.amazon.co.jp/%E3%83%A9%E3%82%AD%E3%82%A2%EF%BC%885%EF%BC%89-%EF%BC%9C%E5%AE%8C%EF%BC%9E-%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0KC-Boichi/dp/406372963X/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1293805732&sr=1-2)「東京怪童」(http://www.amazon.co.jp/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E6%80%AA%E7%AB%A5%EF%BC%883%EF%BC%89-%EF%BC%9C%E5%AE%8C%EF%BC%9E-%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0KC-%E6%9C%9B%E6%9C%88-%E3%83%9F%E3%83%8D%E3%82%BF%E3%83%AD%E3%82%A6/dp/4063729230/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1293805769&sr=1-1)など、連載中はやや迷走しているように感じても終わってみればけっこう満足できたと思える作品が多いのもモーニングの特徴。あとどうなることかと思った「僕の小規模な生活」(http://www.amazon.co.jp/%E5%83%95%E3%81%AE%E5%B0%8F%E8%A6%8F%E6%A8%A1%E3%81%AA%E7%94%9F%E6%B4%BB%EF%BC%884%EF%BC%89-%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0KCDX-%E7%A6%8F%E6%BA%80-%E3%81%97%E3%81%92%E3%82%86%E3%81%8D/dp/4063760049/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1293806022&sr=1-1)の第一子誕生編がまったくの杞憂で、福満先生にしか描けない育児ものになっていたのは流石だった。赤ちゃんをまったく可愛く見せようとしてないのがすごい。あとアニメ化効果もあってか「GIANT KILLING」(http://www.amazon.co.jp/GIANT-KILLING%EF%BC%8816%EF%BC%89-%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0KC-%E3%83%84%E3%82%B8%E3%83%88%E3%83%A2/dp/4063729184/ref=sr_1_4?s=books&ie=UTF8&qid=1293806134&sr=1-4)にハマり第二期が到来。面白かった。こんなに積極的にスポーツ漫画を読むのは初めて。雑誌全体としては、月刊ジャンプSQ.が新別冊のSQ.19ともども好調。後者ではまだ単行本は出ていないけど古屋兎丸の「帝一の國」がバクマンでいうところのシリアスな笑いを全力でやっていて連載陣の中で頭一つ抜けている。本誌の方での「幻覚ピカソ」に作者らしさを感じられなかった自分も大満足。なお、最後にオススメしたいのは『赤旗』日曜版で毎週楽しみに読んでいた「ドボン&ウズ・メメスhttp://www.amazon.co.jp/%E3%83%89%E3%83%9C%E3%83%B3-%E3%82%A6%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%A1%E3%82%B9-Season2-%E8%91%9B%E8%A5%BF-%E6%98%A0%E5%AD%90/dp/4406051228/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1293806611&sr=1-1。これは半擬人化されながらも主人一家と暮らすという冷静に引いた目でみれば宙ぶらりんな立ち位置のはずの猫たちが、季節折々の行事をご近所と楽しむという題材。疎外感を常に持って暮らしている人は、無縁社会を危惧される現代に多いと思うんだけど、そんな世の中からワンテンポ外れた人(私のような)でも、かわいく気のおけない猫たちのキャラなら素直に楽しめるのですよ。シーズンがすすむごとに作者の技量がめきめきとアップしているのにも注目。
映画は、今年もあまり観ていない。「告白」と「カラフル」の二本だけかな。どちらも非常に集中して観ることができた。映画館で観たかったのに観られなかったのは「いばらの王 King of Thorn」。これは年内にリリースされたDVDで視聴。面白さではダントツ。(やや変則的な上映スタイルになるが「機動戦士ガンダムUC 第一話『ユニコーンの日』」も満員の劇場で熱気とともに楽しめた事を追記)
テレビの方は、一切といっていいほどドラマを視ない自分にとっては連続ものを久しぶりに追っかけた年となった。「ゲゲゲの女房」、近年の『朝のテレビ小説』枠にはない大作の風格だった。TBS日9枠の「獣医ドリトル」も欧米に比べて未成熟な現状である飼い主と動物との関係を、構成の手法として親子関係に構図を敷衍させていたのが見ごたえがあった。
一般書籍では、今年も充実したアンソロジーが多かった印象。「ゴースト・ストーリー傑作選」、「いずれは死ぬ身」、「時の娘」、「昨日のように遠い日」、「ここがウィネトカなら、きみはジュディ」。あとまったく出遅れた読書になったけれど、長編かつ同一世界観ものの興奮を存分に味わえたのがダン・シモンズの「エンディミオン」シリーズと「イリアム」シリーズ。期待通りの出来映えに掌中の珠を眺めるようだった二冊は、ウィリアム・トレヴァーアイルランド・ストーリーズ」と山尾悠子の「歪み真珠」。知られざる小説家を発見できた感慨としては、バーナード・マラマッドの「喋る馬」とアルフレッド・エドガー・コッパードの「天来の美酒/消えちゃった」が。
ではでは、今年もたくさん、たくさんの面白い作品に出会え、皆さんとネット上で楽しさを共有できたことに感謝しつつ。
よいお年を!