4・5号

表紙はきょう何食の二人。ついつい「和気藹々と卓を囲むこのおっさんふたりは夜になると…」などと連想してしまう自分も、まだまだジェンダーフリーレーニングが足らないようです。
ジパング外伝「風の道」:長編の構成についてはうーんと思ったりするけど、短編の巧さはさすがのベテランの風格。家族を護るため金持ちの妾となった幼馴染と草加の開戦前夜の清新な話。風の又三郎のイメージを草加に重ねるのは非常に納得できる設定。つまるところ、草加の護りたいものは抽象的な存在だけではなかったちゅうことやね。北のライオン:あれこれとブランド物の皮算用をした挙句、別れてもない彼氏のプレゼントを店に置き去りにしようとする客… わたせ先生の女性観に戦慄。特上カバチ大団円。しかし元彼が凶暴なタイプだったら仕返しが怖くなるケースですね。にしても、依子がきれいになってみえたのは決して上手いといえる画風ではないのにと驚いた。漫画力は意外に高いということか。シマシマ世の中には共同経営者という名のヒモがいて、口の巧さとルックスとコミュ力があれはそれで許されるんだなと納得させられるエピ。miifa:学力とまったく関係なさげに、要領だけはよさそうな男先輩が有名大学進学後に有名企業営業マンになったというエピにこの上ない現実の重さを感じてしまつた。カレチ:座席の件はともかく、特急券払い戻しをしないための“経営努力”は別に悪くないと思うます。新人作家としてのぎこちなさはそのあたりかしらん。神の雫所在なげに描かれた妄想イメージの髭紳士おもしろすぎる。来年もすてきなワイントリップコマにあたりますように。
ひまわりっは結局あの三人が最重要キャラだったって事ですね。さるさるも蛯原も黒木も、よくよく考えてみれば節子以上の自己チュウキャラでもあるし。