同じ
イングランド系SF作家なだけあって、
クリストファー・プリーストの低体温作風ぶりと良く似ている。そのあたり、率直にいってやや煮え切らない読後感とも取ってしまうけど、まあ好みの問題だとも思う。特徴としては、同性愛をモチーフにした短編が多めな構成。個人的にはSF要素のない「チョップ・ガール」が一番読みやすくて印象に残ったかな。あとがきに述べられている通り、
ル・グィンのハイニッシュ・ユニヴァースシリーズを彷彿とさせる人類学の香りをまとった遠未来SFの二作「転落のイザベル」と「息吹き苔」もいい。