コードギアスR2#3

視る側の設定上の疑問を少しずつつぶしつつ(ルルーシュの片目コンタクトや学園生徒たちへの記憶操作)も、扇情的な展開を差しこみ(藤堂たちの処刑予告、ロロの同僚殺害)、次回への引きも忘れず用意する(中華連邦のグリリバ声の黒の騎士団への殺意)と相変わらず卒ない出来。個人的には、ルルーシュの精神構造をあらためて説明しているかのような心情描写部分が一番興味深かった。まず自分と妹、共犯関係にあるC.C.という不可侵の核があって、その次の同心円内に学園の友人(生徒会長とリヴァル、シャーリー)がいて積極的に守る責任があると考える=プライベートゾーン内にあるのはここまで。そのすぐ次の円内にはやっと(直接使える手駒として必要な)黒の騎士団がくる。そのさらに外にはとりあえず自分のポジショニングとして建前上の救済対象にした日本人一般がいると。つまりルルーシュとは、現代の若者たちによく言われるような“自分と身内だけが気になってあとはどうでもいいと示したとしても澄ました顔をしている”一般イメージをキャラクターに反映させた、時代を映した主人公なのだなあと。スザクは、いまや自覚的に私怨を燃料に出世街道を走っているキャラとなったけどこちらの方が私のような古い頭の人間にはまだ理解しやすいなあ。