地球へ…#17

「永遠と陽炎と」:急ぎ足な展開に思えつつも、ソルジャー・シンの方針転換にまつわる心情をよく押さえてるなと今回も感心した。あとナスカ炎上はもっと大虐殺となるイメージを持っていたけどリオたち説得組の水際でのがんばりが意外に功を奏していた印象(死者数は数十人程度なんでは)。このあたりは娯楽番組としての品の良い配慮があるようで好感。ナスカへの愛着に殉じたキムやハロルド(彼は子があったと思うけど、ミュウたちの社会では子供は集団皆で育てるものというシステムなんだろう、多分)たちの気持ちもちゃんと生き残った者たちの地球をめざす想いへとリンクされた。そしてキースのやりすぎ主義もグレイブ先輩の命令無視でフォロー。キース、サムの件でミュウに私怨気味ってことか?では彼にとってサムは父親みたいな存在なんだろうか。イライザが擬似母で。そんで妻位置にある彼は、やはり見ていてやるせないなあ。自分がミュウという種族に属することを頑として認めようとしない。可能性に目を向けることすらアイデンティティの重大な危機を招くギリギリ感。マツカこそ、現代日本の隠れマイノリティをもっともリアルに体現しているキャラなんでしょうね。おっとブルさんの事を。今回の演技はわるくないと思いました。というのも、ブルーがものすごく男前、おまえ仁侠映画高倉健かよ!ってぐらいだったから。結局ブルーというキャラの象徴性の強さは、脚本家にとっても声優にとっても難物だったという点に落ち着くかな。追悼版EDはめくってもめくってもブル様ブル様状態で吹いた。でもエフェクトがかっこいい(レインというのは水の惑星テラへの思慕も入った名前なんだね)しナキネズミの歩きアニメも気にならないので、むしろこちらを通常版として前みたいな本編おさらい映像にかぶせる感じにしたらいいと思う。