第16回2010年春調査

アニメ調査室(仮)さんにて開催中。以下、回答記事です。

2010春調査(2010/1-3月期、終了アニメ、34作品)

01,銀魂,f
02,ドーラ,z
03,こばと。,f
04,君に届け,z
05,戦う司書,S
06,テガミバチ,z
07,ちゅーぶら!!,z
08,クロスゲーム,x
09,怪盗レーニャ,z
10,れでぃ×ばと!,z
11,マリー&ガリー,x
12,おおかみかくし,x
13,おまもりひまり,x
14,ジュエルペット,z
15,はなまる幼稚園,z
16,花咲ける青少年,f
17,ソ・ラ・ノ・ヲ・ト,z
18,エレメントハンター,A
19,COBRA THE ANIMATION,f
20,犬夜叉-完結編- (2期),z
21,バカとテストと召喚獣,z
22,フレッシュプリキュア!,x
23,チェブラーシカ あれれ?,z
24,天体戦士サンレッド (2期),x
25,キャラディのジョークな毎日,z
26,ヴァイス・サヴァイヴR (2期),z
27,メタルファイト ベイブレード,x
28,ひだまりスケッチ×☆☆☆ (3期),x
29,ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド,z
30,とある科学の超電磁砲 (レールガン),z
31,のだめカンタービレ フィナーレ (3期),x
32,キディ・ガーランド (キディ・グレイド 2期),z
33,しゅごキャラ!!! どっきどき,z
34,しゅごキャラ!ぷっちぷち,z


(以下、自由記入)

{追加評価} (自由記入、第13〜15回調査に参加している方)
亡念のザムド,A

{総評、寸評など} (自由記入、引用する場合あり)
銀魂(f)は十分楽しめていたが、原作に序々に追いついたあたりで離脱した。
こばと(f)と花咲ける青少年(f)は興味範囲とずれていたので序盤で切り。
戦う司書(S)自分にとっては「ギルガメッシュ」以来の“先の読めない作品ヒット”。テーマを緻密かつ言外裏に追うシリーズ構成、端整なデザインをかなり的確に追った作画などすばらしかった。
エレメントハンター(A)は退屈な回もあったが、少年少女の心理面がリアルだった点を評価。
COBRA THE ANIMATION(f)は前シリーズからの独自色が感じられなかったので見切り。
亡念のザムド(A)は、あらゆる人物背景と衝突ドラマを抽象化することで映像詩に近い味わいを出した異色作。演出や作画に捨てるには惜しいものが多々感じられたが、視聴者への説明が足りないのもまた否めない。が、個人的には総じて楽しめた。

ボルヘスのイギリス文学講義

ボルヘスのイギリス文学講義 (ボルヘス・コレクション)

ボルヘスのイギリス文学講義 (ボルヘス・コレクション)

ボルヘスはアルゼンチン国立図書館館長とともに一時期は大学講師を兼ねていたとのことで、本書はその際の講義メモが元になっていると思われる。訳註で述べられているとおり、記憶違いによる誤記もいくつかあり、また略史として読むには少々作家の選択や解説内容が偏っているようにも思えるが、それもまたボルヘスらしい名文のリズムの源に変わっているようで味わいがあった。知識的になじみのない「アングロサクソン時代」の項はふつうに勉強になる。

激しく、速やかな死

激しく、速やかな死

激しく、速やかな死

近代ヨーロッパを舞台とする事の多い書き手だが、本書も時代設定は同じく。ただ、短編集というスタイルでの発刊は初めてなように思う。いくつかは、あまりに文体から形容がそぎ落とされすぎて余韻が生まれる前に終わる読後感を持ったが、最後の二編『アナトーリとぼく』『漂着物』は散文詩に近いリズムがあった。中ほどに収められている『荒地』は例外的な長さだが、そうなると俄然作者の長編が持つ特徴である人間とその生活への視点の鋭さが閃く瞬間が増えて、印象も強まる。やはりどちらかといえば長編向きな人だ。